フローリングの施工とお手入れ方法

フローリング施工写真

無垢フローリングの取り扱い方法(フローリングの特性)

無垢フローリングは自然素材をそのまま加工しているので木材そのものの調湿効果があります。そのために現場の状態によっては伸びたり反ったりということが起こる場合があります。そうならないためにも現場の環境に馴染ませるため2~3日、どんなに遅くても前日にはある程度フローリングを箱から開梱してその場の湿度に馴染ませてください。

フローリングが到着したら(開封・仮並べ)

自然の天然素材、植林材なので工業製品のように全て同じ色彩というわけにはいきません。なるべく似たような色合いになるように色の選別もしてますが、なかには材の特徴で色に違いがあるのもあります。フローリングが到着したら開梱仮並べをしてください。そうすることで仕上がりが一層高くいい感じの色合いに仕上がり見栄えよく施工することができます。

フローリング施工方法

無垢フローリング施工時のご注意

天然木の無垢フローリングは生きて呼吸していますので、設計構造・設置場所(環境)・施工方法によっては、膨張・収縮により、暴れ・反り・突き上げ等がひどく起こる恐れがありますので、下記の注意点を必ず守って適切な施工で素材の良さと特性を十分活かしご使用下さい。なお、開梱後、施工後の返品・交換には応じられませんのでご注意下さい。また、極端な色柄の違い、塗装の違い、段差、傷などがありましたら、必ず施工前にお申し出下さい。なお、商品確認のための1,2箱の開梱はかまいません。

1.開梱

無垢フローリングを施工する現場に持ち込み、開梱した状態で2〜3日間(理想7日間)程度ほど放置し、必ずその現場になじませてから施工して下さい。無垢の材料は生きて呼吸していますので、自然に現場の湿度に適合させる必要があります。また、天然木ですので同じ色柄や木目のものはありません。施工前に仮並べを行い、色柄のバランスをとって施工します。

2.換気口の有無

床下の換気が十分でない場合は施工後に、暴れ・反り・突き上げ・床鳴り等が発生する恐れがありますので、換気口を十分に設けて下さい。
*)建築基準法施工令:外壁の床下部に、壁長さ5m以下毎に、300cm2以上の換気口設置

3.乾燥下地材

下地に使用する大引き、根太、捨て貼り合板などは全て乾燥材(含水率15%程度)を使用して下さい。水漏れしたものを使うとフローリングの膨張、反り、突き上げの原因になります。大引きは90mm角以上、根太は45mm角以上を使用し、根太のピッチは300mm程度にして下さい。(下図参照)

4.捨て貼りの使用

必ず、12mm以上の耐水性合板を根太の上に捨て貼りし、また合板と合板の間は2mm〜3mmあけて施工して下さい。(下図参照)

5.多湿気の場所には要防水

特に湿気が多い場所では、根太と捨て貼りの間に防水シートを貼り、捨て貼り合板やフローリングに湿気をもたせない様にして下さい。(下図参照)

6.釘・接着剤

必ず釘・接着剤を併用して下さい。釘は、U字ステイプル(コンプレッサー型のフロア釘打機等による)などが良いでしょう。接着剤は根太用接着剤を使用して下さい。(木工用ボンドは使用しないで下さい)

7.納まり

フローリングと壁面の間は、膨張を考慮して3〜5mm程度とり、ドア掃き出し・敷居の納めは必ず隙間をとり、コーキング処理をして下さい。

また、フローリング同士の間は、強くたたき込みすぎると膨張時の暴れ・反り・突き上げの原因となりますので、間隔を考慮して貼って下さい。(下図参照)
養生する場合は養生シートを使用し、フローリングと養生シートを貼る場合は弱粘着性養生テープのご使用をお薦めします。強力なものやそれ以外の用途のものを使いますと塗装面をはがしてしまうおそれがあります。

入居するまで(換気・湿気対策)

施工後でも、無垢フローリングはどうしても現場の湿気を吸ってしまいます。
現場が湿気の多いところや夏場の湿気の多い時期、雨降りだったりするとどうしても現場の湿気を無垢の材料、大引き、根太などや床材が吸います。そこで、入居まで換気をよくして窓を開けたり、扇風機や除湿機を持ち込んで、完成後も引渡しまで毎日閉めっぱなしにしないようにすると効果的です。特にマンションなどの気密性の高い住宅では窓を開けてたりクーラーや除湿機を回したりして部屋の湿度を安定させると壁のクロスのカビも発生しにくいです。

お手入れ方法

塗装品

日常的には掃除機や乾いた雑巾での乾拭きで十分です。
汚れを落とすため水拭きをする場合は、固く絞った雑巾で拭いてください。中に水が入り込むと反りや割れなどの原因となるのでご注意ください。
市販のワックスを使用する場合は無垢フローリングに使用できるものかご確認ください。商品によっては塗装にムラが出る場合がありますので、目立たない部分で試し塗りをされてからご使用ください。
PUやUV塗装仕上げのフローリングにはロウワックスを使用すると表面にロウの固まりが付着しますので使用しないで下さい。ロウの固まりが付着した場合はお湯で温めた雑巾でふき取ってください。

無塗装品・自然塗装品

無塗装や自然塗装の場合はロウワックスを使用するとワックスが染み込んで馴染みます。